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袖の如ひるがえる葉や酔芙蓉　水原秋櫻子
水原秋櫻子は東京は神田の病院の家に生まれ育った医師。ホトトギスに新風を吹き込むもその客観写生に飽き足らず、馬酔木に移り抒情的な調べを求め、反ホトトギス･虚子の振興俳句運動の流れを作った。この句も秋風にそよぐ酔芙蓉の葉の動きを抒情的にとらえて、麗人が自分を振り返り、そのことで着物の袖が翻ったかのような情の触れ合いを覚えたのだろうか。