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秋の秀句と光が丘の秋 芭蕉詠
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起きあがる菊ほのかなり水のあと 松尾芭蕉
貞亨4年、芭蕉44才の作。天和3年40才の時より芭蕉庵に住む。ここは現在の文京区関口にあたり、江戸川橋の近辺である。雨で冠水しやすく、庭の草花も流れる水に浸かって倒れたのであろう。台風も過ぎて数日後、倒れた菊が空を向いて伸び、花開いたのを見て、芭蕉は思うところがあったに違いない。この頃芭蕉は家庭、生業での苦楽が種々あったようだ。そんな時にか弱い菊の息吹が彼にも目を開かせた。その2年後の元禄2年3月27日、46才の松尾芭蕉は曾良を伴って奥の細道の旅に出た。