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#081 とんかつまるとし3代目(きたまち打ち水大作戦 仕掛人)
若山 太郎さん
打ち水で、一本道が潤うように
3つの商店街がつながった!
練馬はアツい!? その熱気を和らげてくれる、日本伝統の打ち水。7月24日〜31日まで、北町の3商店街にて「打ち水大作戦」が行われます。2005年にスタートし、9年目に突入した北町の風物詩です。
「旧川越街道沿いに、北一商店街、きたまち商店街、ニュー北町商店街という3つの商店街が連なっていますが、お客様にとっては1本に続く商店街…。なんとかもっと連携を深めたい、という思いで始めました」
と語るのは、仕掛け人の若山太郎さん。
1年目は発案したきたまち商店街で、2年目にニュー北町商店街が加わり、3年目に北一商店街が参加! 夢がようやく実現しました。
とんかつ店を営むだけあり、店主の気持ちはよくわかる若山さん。
「一線超えたら、みんな気持ちはあったかい」という、その一線を超えるため、客として足を運ぶなど、地道につながりを築いてきました。
「さらに、もっと多くの方に参加してもらおうと、5年目に始めたのが、『環境ぬり絵コンクール』です。近所の子どもたちにぬり絵をしてもらい、打ち水協力店に貼り出しています」
参加者全員の子どもたちに賞を作って、賞状を渡すといったきめ細かな対応。そうしたところ、親子でぬり絵を見に来てくれたり、店ばかりか街全体にいい効果があったと若山さんは言います。
「次の世代である子どもたちに、思い出も作りたかったんです。商店街は、お店だけのものじゃないですからね」
取材日の打ち水に協力してくれた中には、まさに次世代のエースとなる小学生も混じっていました。「俺もやりたい!」と飛び入りの男の子も。打ち水を通して、自然に笑顔でつながっていきました。
努力して結果を出し伝えたら…
きっと誰かが認めてくれる
打ち水に限らず、商店街全体を考え、「北町逸ピン!」、「北町旧跡研究会」など、様々な企画を発案・参加している若山さん。プロフィールの肩書を見ただけでも…忙しそう! そこまで頑張る理由とは?
「シンプルですけど、自分の店のことだけ考えてていいのかなと。地域をつなげて、もっと地域をよくする。それがお客様の幸せにもつながると思うんです。まあ、純粋なキャラなんですよ、僕!(笑)」
と陽気に笑い飛ばす若山さんですが、過去の苦労があってこその今でした。
「親父が酒浸りで、中学からバイトを始め、高校は住み込みで働きました。夜間大学に通いながら当時は会社勤めをしていました。大学の卒業証書を渡したら、親父はとても喜んでくれたんです。中卒だった父の代わりに頑張ったのかも…」と語る若山さん。
その後、奥さんの実家のとんかつ屋を継ぐことに。2001年、近くに大型スーパーができて、お店が傾いた時期でした。
「仕入れ先から全部見直しました。得意な野菜が違うので、八百屋を5軒回ったりね。足を使って3年で建て直しました」
「ひらめいたら必ずメモをとって、忠実に実行します。目標を掲げて達成するのが好きなんですよ。努力したら結果を出したい。そして成し遂げたら、必ず人に伝えたい。100人いたら1人くらいは、注目してくれる人がいるんですよ(笑)」
趣味のマラソンで受けたメダルの数々も、店内で輝いています。
「初めて出たレースで、インタビューを受けて。それを見た人気業界誌が取材に来てくれました。今回の打ち水もいろんな奇跡が重なったおかげで、広がっていきました!」
今年も夏の夕暮れ、3つの商店街が一本道を打ち水で潤していきます!
(平成25年7月1日)
3つの商店街がつながった!
練馬はアツい!? その熱気を和らげてくれる、日本伝統の打ち水。7月24日〜31日まで、北町の3商店街にて「打ち水大作戦」が行われます。2005年にスタートし、9年目に突入した北町の風物詩です。
「旧川越街道沿いに、北一商店街、きたまち商店街、ニュー北町商店街という3つの商店街が連なっていますが、お客様にとっては1本に続く商店街…。なんとかもっと連携を深めたい、という思いで始めました」
と語るのは、仕掛け人の若山太郎さん。
1年目は発案したきたまち商店街で、2年目にニュー北町商店街が加わり、3年目に北一商店街が参加! 夢がようやく実現しました。
とんかつ店を営むだけあり、店主の気持ちはよくわかる若山さん。
「一線超えたら、みんな気持ちはあったかい」という、その一線を超えるため、客として足を運ぶなど、地道につながりを築いてきました。
「さらに、もっと多くの方に参加してもらおうと、5年目に始めたのが、『環境ぬり絵コンクール』です。近所の子どもたちにぬり絵をしてもらい、打ち水協力店に貼り出しています」
参加者全員の子どもたちに賞を作って、賞状を渡すといったきめ細かな対応。そうしたところ、親子でぬり絵を見に来てくれたり、店ばかりか街全体にいい効果があったと若山さんは言います。
「次の世代である子どもたちに、思い出も作りたかったんです。商店街は、お店だけのものじゃないですからね」
取材日の打ち水に協力してくれた中には、まさに次世代のエースとなる小学生も混じっていました。「俺もやりたい!」と飛び入りの男の子も。打ち水を通して、自然に笑顔でつながっていきました。
努力して結果を出し伝えたら…
きっと誰かが認めてくれる
打ち水に限らず、商店街全体を考え、「北町逸ピン!」、「北町旧跡研究会」など、様々な企画を発案・参加している若山さん。プロフィールの肩書を見ただけでも…忙しそう! そこまで頑張る理由とは?
「シンプルですけど、自分の店のことだけ考えてていいのかなと。地域をつなげて、もっと地域をよくする。それがお客様の幸せにもつながると思うんです。まあ、純粋なキャラなんですよ、僕!(笑)」
と陽気に笑い飛ばす若山さんですが、過去の苦労があってこその今でした。
「親父が酒浸りで、中学からバイトを始め、高校は住み込みで働きました。夜間大学に通いながら当時は会社勤めをしていました。大学の卒業証書を渡したら、親父はとても喜んでくれたんです。中卒だった父の代わりに頑張ったのかも…」と語る若山さん。
その後、奥さんの実家のとんかつ屋を継ぐことに。2001年、近くに大型スーパーができて、お店が傾いた時期でした。
「仕入れ先から全部見直しました。得意な野菜が違うので、八百屋を5軒回ったりね。足を使って3年で建て直しました」
「ひらめいたら必ずメモをとって、忠実に実行します。目標を掲げて達成するのが好きなんですよ。努力したら結果を出したい。そして成し遂げたら、必ず人に伝えたい。100人いたら1人くらいは、注目してくれる人がいるんですよ(笑)」
趣味のマラソンで受けたメダルの数々も、店内で輝いています。
「初めて出たレースで、インタビューを受けて。それを見た人気業界誌が取材に来てくれました。今回の打ち水もいろんな奇跡が重なったおかげで、広がっていきました!」
今年も夏の夕暮れ、3つの商店街が一本道を打ち水で潤していきます!
(平成25年7月1日)
取材日に打ち水撮影。
みんなでやると純粋に楽しい!
打ち水で使用するのは、
風呂の残り水やエアコンの
室外機から出る水など。
とことんエコ!
2012年の様子。
街が一気に涼やかに!
個店と住民を結ぶ
きっかけにもなった
環境ぬり絵コンクール
(2012年からは青少年育成
第8地区委員会が主催)
地域の名店を紹介する
「北町逸ピン!」は
間もなく完結予定
2012年からタートした
北町の買い物支援。
三輪自転車の送迎サービス
こちらは買い物支援の
移動販売サービス
まるとし外観。
創業は1970年
全国のマラソン大会に参加。
マラソンを通じて訪れる客も多い
プロフィール
若山 太郎さん
1965年、埼玉県戸田市出身。法政大学卒、慶応義塾大学経済学部卒、日本大学大学院総合社会情報研究科修了。家計が苦しく、働きながら大学に通う。通信制大学も地道に続け、11年かけて卒業した。大学2年生で知り合った妻・理香さんと結婚。妻の実家である「とんかつまるとし」を継ぎ、3代目となる。商店街や地域活動にも精力的。きたまち商店街振興組合の理事、ニュー北町商店街振興組合の副理事長、練馬区健康づくりサポーター、食育推進ネットワーク会議委員、東京商人会代表、練馬商人会会員などを兼任する。東京都のリーダー塾は9年目で、そこでの出会いが情報源にもなっている。「きたまち打ち水大作戦」の仕掛け人で、2010年には富山県南砺市で講演も行った。練馬で好きな場所は、光が丘公園。趣味のマラソンを始める原点になった思い出の場所。
とんかつまるとし
きたまち打ち水大作戦