特集記事 Reviews
#047 サンツ中村橋商店街振興組合 理事長
江村 健二さん
中村橋阿波おどりは
今年で35回目
阿波おどりといえば本場・徳島や近隣では高円寺が有名ですが、その高円寺から教わって、本格的な阿波おどり祭りを開催しているのが中村橋の商店街! 前夜祭9月4日(土)、本番9月5日(日)に行われる初秋の恒例イベントは、今年でなんと35回目を数えます。
「第1回の開催は昭和51年のこと。それ以前は七夕祭りをやっていたのですが、高円寺で活躍している天狗連につてがあって、阿波踊りはどうかという話になったそうです。2回目以降は中村橋の連もでき、今ではつくし連、だいこん連など地元の連が5つあり、総勢14連700名の踊り子たちが商店街を練り歩きます。私が参加したのは13回目からで、妻との結婚を機に、平成元年に商店街に入ることになったんです」
こう語るのは、中村橋商店街の若きリーダー、江村さん。理事会で数年前に“世代交代”があり、理事長を引き継いだばかり。中村橋のマスコットキャラクター・ニャンピーのグッズを若手のみんなで考案するなど、精力的に活動するパワフルお父さんです。
「20数年にわたり、地元小学生を中心に指導してきた商店街の連である『中村橋連』も、3年前に独立し、今は『中村橋新連』として活動しています。練馬第三小学校には『かしわ学級』という特殊学級があり、2年前からそこの子どもたちと保護者・教員で結成した『かしわ連』も参加しています。阿波踊りは進むだけでも難しいのですが、一生懸命踊っている子どもたちを見て、親御さんもとてもうれしそうでした」
次の世代が夢を持てる
憩いあるまちづくりを
江村さんはもともと信州の出身。奥さんと結婚し、中村橋商店街にある十一屋酒店を継ぎました。十一屋酒店には、ねりコレの「中村橋ニャンピー焼酎」を始めとした酒類のほか、豆腐や豆乳、スイーツまで、バラエティー豊かな商品が揃います。
「十一屋酒店の創業は、昭和7年。入間市で造り酒屋の奉公をしていた先々代が、のれん分けで中村橋に店を構えたのが始まりです。酒の販売が免許制になったのは昭和13年で、平成元年には練馬に400軒くらい酒屋がありました。でも今は、免許制度の緩和で半数程度まで落ち込みました。そんな状況もあり、酒以外にもこだわるようになったんですよ。 おいしくて安心・安全のものを厳選し、それをお客さまに直接説明できる…それは、個人商店の強みでもあるかなと。でも考えてみたら、創業当時も豆腐や納豆など他の食品を扱っていたんですよ。だから今は先祖返りというか…。商売って、原点に戻るのかもしれませんね」
昔ながらの近所の付き合いを大切にしている十一屋酒店。配達ついでに、別の店での買い物を頼まれることもあるそうです。それでも気軽に引き受けるのは、昔からのよしみを大切にしたいから。よくお人好しだと言われます、と笑っていました。
「商品の安心・安全もそうですが、街としても安心してお買い物できる場所にしたいんです。現在、コンサルを受けながら商店街活性化計画を進めていますが、目指したいのは“モール化”。モールという言葉は『遊歩道』という意味なのですが、道端にベンチをもうけて休めるようにするなど、歩きやすい、休みやすいショッピングモールにしていきたい。憩いのある、コミュニケーションのあふれる商店街が理想ですね」
「どこの商店街もそうですが、やはり後継者問題は深刻です。私たちの子どもが大人になった時、店をそのまま継がなくても他の商売であってもいい、とにかく何かに挑戦できる…そんな商店街が作れたらと思っています」
と、熱く理想を語ってくれた江村さん。18歳で東京に出てきて、練馬で過ごした時間の方が遥かに長くなった今、彼にとって中村橋はもはやふるさとそのもの。言葉の端々に、地元への愛がにじんでいました。
今年で35回目
阿波おどりといえば本場・徳島や近隣では高円寺が有名ですが、その高円寺から教わって、本格的な阿波おどり祭りを開催しているのが中村橋の商店街! 前夜祭9月4日(土)、本番9月5日(日)に行われる初秋の恒例イベントは、今年でなんと35回目を数えます。
「第1回の開催は昭和51年のこと。それ以前は七夕祭りをやっていたのですが、高円寺で活躍している天狗連につてがあって、阿波踊りはどうかという話になったそうです。2回目以降は中村橋の連もでき、今ではつくし連、だいこん連など地元の連が5つあり、総勢14連700名の踊り子たちが商店街を練り歩きます。私が参加したのは13回目からで、妻との結婚を機に、平成元年に商店街に入ることになったんです」
こう語るのは、中村橋商店街の若きリーダー、江村さん。理事会で数年前に“世代交代”があり、理事長を引き継いだばかり。中村橋のマスコットキャラクター・ニャンピーのグッズを若手のみんなで考案するなど、精力的に活動するパワフルお父さんです。
「20数年にわたり、地元小学生を中心に指導してきた商店街の連である『中村橋連』も、3年前に独立し、今は『中村橋新連』として活動しています。練馬第三小学校には『かしわ学級』という特殊学級があり、2年前からそこの子どもたちと保護者・教員で結成した『かしわ連』も参加しています。阿波踊りは進むだけでも難しいのですが、一生懸命踊っている子どもたちを見て、親御さんもとてもうれしそうでした」
次の世代が夢を持てる
憩いあるまちづくりを
江村さんはもともと信州の出身。奥さんと結婚し、中村橋商店街にある十一屋酒店を継ぎました。十一屋酒店には、ねりコレの「中村橋ニャンピー焼酎」を始めとした酒類のほか、豆腐や豆乳、スイーツまで、バラエティー豊かな商品が揃います。
「十一屋酒店の創業は、昭和7年。入間市で造り酒屋の奉公をしていた先々代が、のれん分けで中村橋に店を構えたのが始まりです。酒の販売が免許制になったのは昭和13年で、平成元年には練馬に400軒くらい酒屋がありました。でも今は、免許制度の緩和で半数程度まで落ち込みました。そんな状況もあり、酒以外にもこだわるようになったんですよ。 おいしくて安心・安全のものを厳選し、それをお客さまに直接説明できる…それは、個人商店の強みでもあるかなと。でも考えてみたら、創業当時も豆腐や納豆など他の食品を扱っていたんですよ。だから今は先祖返りというか…。商売って、原点に戻るのかもしれませんね」
昔ながらの近所の付き合いを大切にしている十一屋酒店。配達ついでに、別の店での買い物を頼まれることもあるそうです。それでも気軽に引き受けるのは、昔からのよしみを大切にしたいから。よくお人好しだと言われます、と笑っていました。
「商品の安心・安全もそうですが、街としても安心してお買い物できる場所にしたいんです。現在、コンサルを受けながら商店街活性化計画を進めていますが、目指したいのは“モール化”。モールという言葉は『遊歩道』という意味なのですが、道端にベンチをもうけて休めるようにするなど、歩きやすい、休みやすいショッピングモールにしていきたい。憩いのある、コミュニケーションのあふれる商店街が理想ですね」
「どこの商店街もそうですが、やはり後継者問題は深刻です。私たちの子どもが大人になった時、店をそのまま継がなくても他の商売であってもいい、とにかく何かに挑戦できる…そんな商店街が作れたらと思っています」
と、熱く理想を語ってくれた江村さん。18歳で東京に出てきて、練馬で過ごした時間の方が遥かに長くなった今、彼にとって中村橋はもはやふるさとそのもの。言葉の端々に、地元への愛がにじんでいました。
(2010年8月2日更新)
阿波おどりの様子(2009年)。
威勢よく商店街を練り歩きます
阿波おどりの様子(2009年)
阿波おどりの練習風景。
基本姿勢は中腰なので、
日頃の練習で鍛えておかないと!?
一聞いたら十返ってくる
お話上手の江村さん
十一屋酒店前。
看板が赴きある雰囲気
「ニャンピー焼酎」は
ねりコレのために
十一屋酒店が開発した
駅前広場や花壇は地元の方と
商店街のメンバーで手入れしている
思わず「おじちゃん!」と
呼びたくなる、
親しみにあふれたお人柄
プロフィール
江村 健二さん
1959年、長野県生まれ。18歳で上京し、郵便局に勤務。28歳で結婚し、翌年奥さんの実家・十一屋酒店で働き始める。1年前にサンツ中村橋商店街振興組合の理事長を託される。理事会をまとめつつ、十数名の役員とともに多彩なイベントを次々企画している。練馬区で好きな場所は、石神井公園。地元で今、気になるお店はチキンバー「西鳥」で、「個性的なお店を応援したくなる!」とのこと。
サンツ中村橋商店街振興組合
http://www.nerimaku-town.com/sp/60/
http://www.nerima-kushoren.jp/04_01