竹馬スピード日本一！
その素顔は歯科医だった

　速い！　偶然見たテレビ番組で、男性が勢いよく竹馬に乗って駆け抜けていく…一瞬、早送りでもしているのかと疑いたくなるような映像でした。30m5.1秒の日本記録保持者が、なんと練馬区在住の歯科医だと聞いたら、会いにいくしかないですよねえ!?

　竹馬はいつ頃から始められたのでしょうか。
「5歳くらいの時に父に勧められて始めました。小学生の間はずっと乗っていましたね。でも、中学ではバスケ部、高校ではトロンボーンをやっていたので、竹馬とはずっと離れていました」
そうですか、ここまではありがちなパターンですよね。
　再び竹馬に乗るようになった、きっかけはなんだったのでしょう。
「24歳の時に、TBSの『筋肉番付』という番組中で、バンブーダービーという竹馬で障害コースを制覇する企画がありまして。自分でも結構いけそうな気がして応募しました」
　さて、ここから高村先生の本格的な竹馬人生が動き出します。
　その後、筋肉番付に何度か出ているうちに、他局の番組からも出演依頼が来るようになりました。要求に応えていくうちに、竹馬ワザもどんどん増えていき、かれこれ13年間が経つと言います。

　2002年からは「たけうま全国大会」が京都で始まり、第2回は欠場したものの、出場した大会はすべて優勝!!　今では30m5.1秒という自己記録との戦いになっています。

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驚異の独自練習を拝見！
こうして竹馬ワザが生まれる

　竹馬人口は決して多いとは言えませんが、でも日本一を保持するにはどんな練習をしているのでしょう。
「トレーニングは週２回くらいですよ。ある程度、筋肉も休ませた方がいいです」
　なんと、自宅に高村さん専用のトレーニング室があるというので見せていただきました。オリジナルの20kg握力マシンや１本10kgのトレーニング用竹馬、バーベルやサンドバッグなどが揃っています。

　この握力マシンを成人男性が両手で力一杯握ってもぴくりと動くかどうか。それを高村先生の体型からは想像もできないけど、片手で軽々と動かしてしまうのだから、底知れぬパワーを秘めています。 　さらに、４階から２階までの吹き抜けには太いロープが吊り下げられていて、ここを腕だけで登るのだそうです。
「これは握力をつけるだけでなく、いろいろな筋肉を鍛えることができるんですよ」

　こうしたトレーニングのお陰で、テレビ番組からの無理難題の要求にも応え、竹馬で高飛びや平均台渡り、フラフープまでなんでもこなしてしまいます。竹馬でワザをこなすのに欠かせないのが、足の指の力。足の親指と人差し指でクルミをはさんで割るなど、飄々とした表情で語るすごいエピソードの数々、もう笑うしかないです（笑）。

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子どもたちに竹馬を広めたい
夢は竹馬協会設立です！

　これまで、V6の岡田准一くんや世界のナベアツなど、竹馬の講習経験も豊富。テレビ業界では竹馬と言えば高村先生！というように、かなり浸透しているようです。
「結構ミーハーなので、竹馬を通じて芸能人の方に会えるのは楽しみです（笑）」

　格闘家ファンでもあり、一番うれしかったのはプロレスの高田延彦さんに会えたこと。本当に好きで長男を同じ誕生日にしたいとねらって（笑）、その通りになったというから、これも武勇伝でしょうか。

　小学校に竹馬を教えにいくといった活動もされているようですね。
　｢竹馬は、親が子どものために作ってあげる楽しさと教える楽しさがある。子どもは作ってもらううれしさと、乗る楽しさがある。でも、乗れたらそれで終わりでなく、私がやっているアクロバットなども興味を持ったり、チャレンジしてもらえたらもっと楽しみも広がると思いますよ」

　竹馬人口が、これから増えていくといいですね。
　「はい、竹馬にはまだ協会がないのでいずれ協会を設立したいと思います。現在、競技会は京都だけで開催されていますが、ルールさえ統一すれば記録の問題なので、関東大会とか東北大会とかに広げていきたいと思っています｣

 

(2009年7月1日更新）