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#020 ハワリンバヤル・2008副実行委員長
内田 眞一さん

「ハワリンバヤル」は早くも10周年!

 5月4日(日)~5日(月)の2日間、光が丘公園で日本最大級のモンゴルの祭り「ハワリンバヤル」が行われます。モンゴル語で「春の祭り」を意味するこの祭典は、今年でなんと10周年! 開催に先立ち、「ハワリンバヤル・2008」副実行委員長の内田眞一さんに意気込みなどをうかがいました。

 ご自宅を訪問してまずビックリ! 玄関には、民話『スーホの白い馬』で知られる馬頭琴に、人形の置物、掛け軸、そして岩塩のかたまりなど、モンゴル一色です(笑)。
 モンゴルって、近そうで遠い国といった印象があるのですが? と切り出すと、「日本人もモンゴル人も同じモンゴロイド民族、本来はもっと身近な存在のはず。そんな彼らともっと文化交流したらどうかということで、ハワリンバヤルに本格的に取り組むようになりました。練馬区の協力を得て、6年前から会場は光が丘公園になりました」。

 お祭りではどんな出し物がありますか?
 「モンゴルの食べ物の模擬店のほか、ゲルと呼ばれるモンゴル式住居の組み立て実演も5月4日の12時頃から予定しています。あとは例年人気の、モンゴル相撲。横綱の朝青龍関や白鵬関などモンゴル人力士が、どちらかの日に来る予定ですよ」
 モンゴル相撲は、衣装、ブーツ、帽子を身に着けて、土俵がない所で取り組み、両者の一方が手以外の膝より上を地面につけて勝敗が決まります。決着までに4時間もかかったことがあるとか! 自然もルールも雄大ですね(笑)。

 とくに今年は地球規模の環境問題を受け、『もったいない!! 遊牧民に学ぼう!!』をテーマとしたイベントも企画されています。
 「まずは『リサイクルマーケット』。フリーマーケットではなく、不要品リサイクルであるのがミソ! モンゴルでは循環型社会が浸透しています。羊やヤギの糞は燃やして燃料に、くるぶしの骨は『シャガイ』と呼ばれる子どもたちのおもちゃになります。当日はゴミを8種類に分別するなど、私たちも勉強しながら『ものを無駄にしない・活かしきる』考え方を深めていきたいと思いっています」



モンゴル病にかかって、
ツアー主催まで!?


 質問をする間もなく、モンゴル話がどんどんヒートアップする内田さん(笑)。BGMは一人で二つの声を出すモンゴルの歌唱法「ホーミー」です。どこまでも届きそうな声、モンゴルの草原で聞いたらさぞ気持ちいいだろうなあ!

 内田さん曰く「モンゴル病」にかかったのは、学生時代にモンゴルへ留学した友人の影響だとか。
 「誘われて行った初めての海外旅行で、モンゴルにハマッてはや20年。いちばんの魅力は、大自然の素晴らしさと子どものイキイキした目ですね。私たちがお菓子をあげると、はにかんだりしながら、きちんと両手を差し出す。モンゴルでは『両方の手でいただきなさい』としつけられるそうですが、私が子どもの頃に感じた、人から物をもらううれしさ…古きよき日本の姿があるように思います」
標高1300メートルにあるウランバートルは、夏でもカラッとさわやか。有志を募ったモンゴルツアーもクチコミで人気が高まっています。



特技を生かして趣味の世界へ

 昨年、会社を定年退職された内田さん。自由な時間が増え、水彩画を始めたそうです。お気に入りの場所は光が丘公園。散歩していても「これ絵になるかな?」という視点で風景を眺めるようになったそうです。技術者として長年勤め上げただけあり、緻密なデッサン力! そしてスケッチブックの冊数にも驚きです。凝り性だなあと感心していると
 「光二中の耐久歩行の実行委員を21年続けてます。他にもサッカー、水泳、野球なども長くやってますよ。私は一度始めたことは、とことん続けることを信条にしているんです」
そのエネルギーには脱帽です。これからも日本とモンゴルの文化交流に全力投球してくださいね!


内田さんのスケッチブック。
モンゴルの町が描かれています。

(2008年4月28日更新)


「ハワリンバヤル・2008」のチラシ


すごい人出でした、
今年も晴れますように!(2007年)


公園で組み立てた
モンゴル式住居のゲル(2007年)


モンゴル相撲の衣装。内田さんは
10着くらい持っているそうです。


モンゴル出身力士による
モンゴル相撲(2007年)


シャガイの袋も皮でできています。


シャガイで遊ぶ子どもたち(2007年)


民族衣装ファッションショー(2007年)


モンゴルの民族音楽(2007年)

プロフィール

内田 眞一さん

内田 眞一さん

昭和21年生まれ。「ハワリンバヤル・2008」副実行委員長。モンゴルとの友好と発展を深めるモンゴル交流グループ「フフテンゲル」の会・会長。1987年より光が丘に在住。

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