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#016 練馬漬物親睦会会長
高山 恵一郎さん

毎年恒例!
ねりま漬物物産展がはじまります


 今年で20回を迎える「ねりま漬物物産展」が2008年1月16日(水)~22日(火)に西武百貨店池袋本店で開催されます。練馬漬物親睦会の会長を務める株式会社高山商店の高山恵一郎社長に物産展にかける思いなどを聞いてきました。

 高山商店のオフィスの入り口には「ねりま漬物物産展」のポスターが、通された部屋には練馬大根のポスターが貼られていました。
「私の会社は製造・卸なので、ねりま漬物物産展はお客様の反応を肌で感じられる唯一の場。西武百貨店の店頭に立つ1週間を、毎年楽しみにしているんですよ。お客様から漬物についていろいろ質問があるけど、産地とか製造方法とか安心で安全なことを伝えています」

 前回までの物産展は西武のギフトデリカ特設会場でしたが、今回はおかず市場特設会場に変わりました。常連の皆様、お間違いなく。
「ねりま漬物物産展が始まると、西武線の車内が沢庵でにおうと言われるらしいですよ(笑)」
 
毎年の盛況ぶりが伺えるエピソード。この時期の風物詩ですね。

 その反面、漬物業界として抱える問題もあるようです。
「練馬大根はブランド力もあるので練馬区も生産に力を入れていますが、抜きにくいという大きなネックがあり、なかなか増産とはいきません。また、農家の後継者問題、食生活の変化による漬物離れなど。業界全体どう生き残っていくか、もどかしさを感じています」
 そう話す高山社長の目力の強さと歯切れの良さから、不安を感じるよりむしろ勢いを感じます。平成20年で60周年を迎える練馬漬物親睦会には、心を込めて作った本物の味に対する自信と誇りがあるからでしょうか。



大学生で継いだ父の会社
仕事、地域、家族、ご自身を語る


 高山社長が大学2年生のときに、お父様が他界され、否応無しに家業を継いだそうです。ずっと手伝いをしていたので、仕事はすべてわかっていたと言います。
「作業着と長靴で大学へ行ったら、先生から風紀を乱すなと怒られたけど、私の仕事のユニフォームですと言って説明したら、わかってくれました。私は家業を継いだことを幸せに思っていますよ」

 生姜製品を専門に製造販売している高山商店。社屋は築20年ですが地下が工場になっていて、自然採光を取り入れた斬新なデザインです。
「工場を地下に配することで防音効果を上げ、敷地を立体的に活用しています」
 
そして工場廃水は浄化して流すなど衛生基準もクリアし、高松の住宅街にとけ込んでいます。

 生まれも育ちも練馬区高松の現在地、少年時代は石神井公園が好きで、大きな灯ろうを流したのが思い出されるそう。今は2才のお孫さんと公園へ行くのが楽しみだと言って、高山社長の笑顔がさらに優しくなりました。

「趣味は車、運転するのもいじるのも好きでね。ドライブは家族や他の人も一緒に楽しめるから、いい趣味でしょ!?」
 
高山社長、仙台や和歌山くらいなら日帰りでもOKと言い切ります。エンジンの音を聞いて運転していると、全く眠くならないそう。また、仕事では11t半の大型車も乗りこなし、自ら大量の生姜を運ぶタフな高山社長でした。

(2007年12月28日更新)


2008年の「ねりま漬物物産展」
ポスター








2007年1月の
「ねりま漬物物産展」の様子





プロフィール

高山 恵一郎さん

高山 恵一郎さん

ずっと練馬区高松在住の生粋のねりま人。株式会社高山商店の2代目として、40年以上社長業を営む。生姜製品の製造販売として、生産地のタイや中国へ出向き、畑ごと管理する徹底した現場主義。練馬漬物親睦会会長。

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