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洗練された技術と美しさ「練馬区の伝統工芸品」 画像

ねりま観光センター さん コラム ねりま人

洗練された技術と美しさ「練馬区の伝統工芸品」


職人の素晴らしい技術が江戸時代以前の昔から引き継がれている「伝統工芸」。

練馬区では「練馬区伝統工芸会」が平成元年に発足し、練馬区を拠点として活動をしている16業種33名の伝統工芸士が在籍しています。

洗練された技術と美しさを持つ「伝統工芸品」は敷居が高いと思う方も多いかと思います。しかし、本来伝統工芸品は、普段着ている衣服だったり、食事の際の茶碗だったりと、生活に密着したものでした。伝統工芸品も時代の移り変わりに合わせて変化しています。

もちろん高級な作品もありますが、伝統工芸の手法で作られたオシャレな小物など、私たちが手軽に買うことができる作品もありますよ。

練馬区の伝統工芸とは

練馬区の伝統工芸とは 画像

練馬区伝統工芸会 会長であり、東京額縁伝統工芸士の竹中康さんにお話を伺いました。


「伝統的に使用されてきた原材料によって製造され、受け継がれた技法によって製作された作品が伝統工芸品と呼ばれています。


伝統工芸で「江戸〇〇」と表記されているのは江戸時代やそれ以前から続いているもの。「東京〇〇」は明治時代から続いているもの。共に東京都が認めた業種を、東京都認定伝統工芸品と表しています。


23区の中でも、練馬区には多くの伝統工芸士が住んでいますよ。それは練馬区は都心にも近い上に住みやすく、職人が工房を作るのに最適な場所だからだと思います。練馬区では、多くの伝統工芸品が作られました。


伝統工芸士になるには、実務経験15年以上、現在もその製造に従事しているか、高度な伝統的技術・技法を有しているか、経歴や仕事内容など、様々な条件があります」。



練馬区内にはたくさんの「伝統工芸」の工房があります。


その中からいくつかをご紹介しますね。

作家の作品に合わせて完全オーダーメイドで作られる美しい額縁 「東京額縁」

作家の作品に合わせて完全オーダーメイドで作られる美しい額縁 「東京額縁」 画像

東京額縁の職人は、依頼に合わせて伝統的に使用されてきた原材料であるスギやヒノキ、サクラ、金箔などを使用し、職人の高い技術によって、作品と額縁を調和させます。

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美しい額縁はそれ自体も作品のように見えますが、中に入れる作品があってこそ完成するもの。作品を引き立たせるための名脇役のようです。

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国内の若いクリエーターとコラボして生まれた作品「継ぎ接ぎ(つぎはぎ)の額縁」。額縁には余材を利用し、持続可能な社会を表現しています。

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竹中康さんの作品は、石神井公園駅中央口近くにある「石神井観光案内所」で購入できます(記事の最後に紹介あり)。

※時期によって商品が変わる可能性があります。

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閑静な住宅街の一角に工房はあります。ショーウィンドウには作品が飾ってありますよ。




東京額縁/竹中康
電話:03-3970-9161
住所:練馬区富士見台1-12-22




 

ノミと彫刻刀で彫り出される芸術品 「江戸木彫刻(えどもくちょうこく)」

木彫刻の歴史は古く、平安時代から鎌倉時代にかけて多くの仏像が掘られました。その後、寺院などの柱や、欄間などに装飾する建築彫刻が発達しました。

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江戸木彫刻伝統工芸士の鈴木靖雄さんは、叔父の工房で10年間住み込みで修行し、その後、大泉町に移り住み独立しました。現在、都内には現役の木彫刻師がほとんどいないため、遠い地域からの注文にも対応しています。

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工房内は独立当初から使っている年期の入った木工ミシンや、使い込まれたノミや彫刻刀がズラリと並んでいます。長く使い続けている手に馴染んだ道具を使い、木に魂を宿らせるんですね。

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依頼を受けると、まずは作品に合う木材から選びます。そして下絵を作成し、荒彫り、中彫り、仕上げ彫りと細かく仕上げていきます。大きい物の製作には何ヶ月もかかる根気のいる作業です。


新型コロナウィルスの状況が落ち着いたら体験教室を再開します。1時間1000円(材料費込み)で、希望に合わせた小さな作品が作れるそうです。初めて作品を作る方は、木工ミシンで形を作り、内側に彫刻をするコースターがオススメだそうです。

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大型の作品に加え、最近では可愛いパズルや額縁、置物、キーホルダーなども作っています。手作りの温かみがあり、出産祝いなどにも良いですね。

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鈴木靖雄さんの作品は、石神井公園駅中央口近くにある「石神井観光案内所」で購入できます(記事の最後に紹介あり)。


「江戸木彫刻」の木製品(400円〜)
※時期によって商品が変わる可能性があります。

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江戸木彫刻/鈴木靖雄
電話:03-3923-9391
住所:練馬区大泉町1-11-9(鈴木美術木彫)




 

洗練された線の美しさと彩色技術「東京手描友禅」

洗練された線の美しさと彩色技術「東京手描友禅」 画像

土支田に工房を構える「東京手描友禅」の江上昌幸さんと「江戸刺繍」の江上芳子さんは、ご夫婦で伝統工芸士です。

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東京手描友禅は、京友禅、加賀友禅と並ぶ、日本三大友禅の一つです。東京手描き友禅は、一人の職人がほぼ全ての工程に関わっているのが特徴です(他は分業としているところが多い)。また、江戸っ子ならではの粋で洒落たデザインも特徴。作品には職人の個性が出ます。

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糸目友禅にローケツ染を加えた技法を得意としている江上さんの染物には、奥様の刺繍も加えられ、鮮やかで美しい着物や帯が数多く生まれています。

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子供の頃から絵を描くことが好きだった昌幸さんは、布に絵を描くことを生涯の仕事にしたいと、昭和33年に美研荘の中井英三氏に弟子入りをし10年後に独立。土支田近辺に工房と住まいを構えたそうです。都心にも近く、自然もたくさんある練馬は住みやすいところだと思ったそうです。

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江上昌幸さんの作品は、石神井公園駅中央口近くにある「石神井観光案内所」で購入できます(記事の最後に紹介あり)。


「東京手描友禅」の名刺入れ(4,980円)とガマ口名刺入れ(2,700円)。
※時期によって商品が変わる可能性があります。

絹糸ならではの光沢と精密画のような美しさ「江戸刺繍」

絹糸ならではの光沢と精密画のような美しさ「江戸刺繍」 画像

日本の刺繍の歴史は1400年ほど前まで遡り、現存する最古の刺繍作品は飛鳥時代の繍仏です。
※繍仏(しゅうぶつ):刺繍で仏像や仏教的な主題等を表現したもの


平安時代に入り、装飾として刺繍は世に広まり、男性や女性の衣類に施され、豪華さを競うようになったそうです。


 


江戸刺繍は専用の「日本刺繍台」に布を張って行います。絹糸ならではの光沢を放ち、見る角度によって輝き方が違う、まさに芸術品です。

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芳子さんは元々ご主人と同じ染色をされていましたが、今はご主人の作品に刺繍を施すなど、江上さんご夫婦にしか作れない作品を作っています。お二人で個展を開いたこともあるそうですよ。


また、地域の方に刺繍を身近に感じてもらえるようにと、教室も開催しています。

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江上芳子さんの作品は、石神井公園駅中央口近くにある「石神井観光案内所」で購入できます(記事の最後に紹介あり)。


「江戸刺繍」の巾着(6,600円)と二つ折財布(13,200円)
※時期によって商品が変わる可能性があります。

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東京手描友禅/江戸刺繍
江上昌幸/江上芳子
電話:03-3921-1207
住所:練馬区土支田2-30-18(江上工房)




 

伝統工芸品を、ぜひ生活に取り入れてくださいね

伝統工芸品を、ぜひ生活に取り入れてくださいね 画像

普段の生活に取り入れたら気持ちが豊かになりそうな、素敵な伝統工芸作品を「石神井観光案内所」で展示販売しています。


〈石神井観光案内所〉
https://www.nerimakanko.jp/spot/detail.php?spot_id=s000000065


また、石神井公園にある「ふるさと文化館」では、交代制で作品を展示しています。


〈ふるさと文化館〉
https://www.neribun.or.jp/furusato.html